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原子力発電所はどこにあるの?
原子力発電所は、日本の至るところに存在しています。現在は稼働停止中の場所もありその全てが機能しているわけではありませんが、北は北海道から南は鹿児島まで、全部で54基もの数が存在しているから驚きです。実は以前の日本の電力の内の30%は、原子力発電所によって作られていました。しかし東日本大震災の影響で原子力発電所の存在が見直され、より厳しい稼働条件が設けられるなど、現在ではほんの一部の拠点でしか電気が作られていないという現状があるのです。そのため少し前と比べると、その見られ方も大きく変わっていることが判ります。
では原子力発電所が作られる場所にはどういう特徴があるのか、一番大きい特徴は海岸や河川沿いであることです。これは冷却水を大量に確実に確保するために必要なことで、実際に日本地図全体で見てみると列島の外周に沿って作られていることが判ります。それでいて圧倒的に広い土地が必要になるので、海岸に面した土地に存在していることが多いわけです。
そしてこれも非常に重要なこととして、地震などに強い強固な地盤を持っている土地でなければいけません。東日本大震災では地震に加えて津波の脅威にも晒され、海沿いだからこその危険も認知されました。ですが当時の津波の規模は専門家の予想すら遥かに上回るもので、誰もがまさかと疑うほどのものだったのです。よって福島第一原発は、その怖さを象徴するような存在にもなっています。
また、近隣住民の理解も絶対になければいけません。万が一事故が起きたらというときにどうするのか、これも震災前には安全神話が信じられており、ある程度建造に寛容な人が多かった事実があります。その価値観は現在では全く意味を成さなくなっていることを考えると、今後新たに作られる可能性はほとんどないのかもしれません。
もし放射能に被爆したらどうなるのか、組織的な変化が体内で起きて体調の変化をもたらすことがあります。或いは何年か後にガンを発症する率を高めたり、中長期的に出る影響も大きいです。放射能を浴びた量が多いほどこの症状や確率も重くなっていくため、個人差があるのも特徴的でしょう。
ちなみに被曝とは、放射性物質から放射線を浴びてしまうことを指します。全身被爆の他に身体の一部だけに受ける局所被爆というものもあり、出る症状や影響も色々です。まだまだ不明なことも多く、原子力発電所の存在と被爆については今では切り離せないものとなりました。自分には無縁と思わず、学ぶ姿勢が大切です。