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日本の原子力発電所の状況
日本の原子力発電所は稼働している場所とそうでない場所があります。東日本大震災が発生する前には54基というたくさんの原発がありましたが、事故をきっかけに多くの発電所は稼働を取りやめることになりました。その結果、2021年3月時点では5発電所9基のみの稼働となっています。原子力発電所マップを確認してみると、福島第一と第二は全てが停止となっており、それ以外の場所は部分的に停止もしくは稼働となっていることが分かるでしょう。地元の合意を得た上で再稼働している場所は西日本エリアにかたまっており、全て原発事故を引き起こした福島第一とはタイプが異なる型が採用されています。福島第一では沸騰水型が使用されていましたが、再稼働している場所は加圧水型となっていることまで知っておくと良いでしょう。
全ての原子力発電が停止となっているわけではありませんが、原発事故の発生後には21基の廃炉が決まっており、多くの発電所で取り扱いの見直しが行われたり使用することをやめたりしています。現在の稼働状況は9基となっていますが、今後はそれらの中から地域に住む人の声などによって廃炉が決定する可能性もないとは言えません。一方で、新規制基準を満たす原子力発電所が建設されていることも事実です。設置に反対する人が多いことから、ほとんどが廃炉になっていくと思っている人もいるかもしれませんが、日本のエネルギー事情を考えると全て廃炉にすることは難しい状況だと言えます。
これから先に原子力発電所の数や場所がどのように変化していくか、確実なことを言い当てることはできません。高い安全性が確保されると建設が進む可能性もありますし、再び危険性が問題視されるような事態になれば一気に多くの原子力発電所で廃炉が決定されてもおかしくないと言えます。政府や電力会社、地域住民などの活動が止まることはなく、より良い形に落ち着くことができるように模索している段階だと言えるでしょう。
日本では原子力発電がなくなっていくと考えていた人もいるはずですが、まだ完全になくなっているわけではありません。今後も絶対に全てがなくなるとは言い切れない状況ですし、もしかすると自分の身近な場所に発電所がつくられることもあるかもしれないです。日本に住む限りは他人ごとではない話なので、どのような人であっても原子力発電所の現状や今後のことをしっかりと確認しておくことが大切だと言えるでしょう。