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上斎原スペースガードセンター
上斎原スペースガードセンターは、岡山県苫田郡にある物理学や宇宙探索について学ぶ観測施設です。宇宙空間には、宇宙のゴミと呼ばれている使い終わったロケットや人工衛星が多数残されています。人類は高度な技術を駆使して宇宙進出を実現しましたが、宇宙に進出したために宇宙のゴミが新たな環境問題になっています。宇宙のゴミ対策用に建てられたのが専用の観測施設で、日本には岡山に2つのスペースガードセンターがあります。
上斎原スペースガードセンターでは、レーダーを使って低軌道の宇宙のゴミを観測します。美星スペースガードセンターでは、光学望遠鏡を使って太陽系内の地球近傍小惑星や静止軌道付近の宇宙のゴミを観測しています。上斎原スペースガードセンターで観測したデータは、宇宙航空研究開発機構筑波宇宙センターにある筑波中央処理局に届きます。筑波中央処理局では宇宙ゴミの軌道決定やデータ登録を行い、運用計画を立案します。
宇宙ゴミは宇宙ミッションの脅威になるため、宇宙ゴミのデータ登録と軌道管理は継続的に行われています。軌道管理とデータ登録の継続により宇宙ステーションや人工衛星に対する宇宙ゴミの接近予測や衝突回避、落下予報が可能になります。上斎原スペースガードセンターでは様々な学習ができます。宇宙開発と私たちの生活コーナーでは、人間の暮らしに欠かせない様々な宇宙開発活動を紹介しています。宇宙への挑戦コーナーでは、人類が宇宙を目指して挑戦した歴史を解説パネルや情報端末、模型を使って紹介します。日本の宇宙開発コーナーでは、ペンシルロケットから最新鋭のロケットまで日本の宇宙開発の歩みを紹介しています。果てしない宇宙コーナーでは、ビッグバンから現在に至るまでの人類の歴史を紹介します。
上斎原スペースガードセンターは、宇宙ゴミと地球近傍小惑星を専門に観測できる日本では初めての施設です。センターではレーダーよりも低軌道の宇宙ゴミを観測しています。低軌道というのは、高度1000キロメートル程度までを指します。美星スペースガードセンターでは、光学望遠鏡を使って赤道上空の高度3万6000キロメートル付近の宇宙ゴミや太陽系内の地球近傍小惑星を観測できます。上斎原スペースガードセンターのレーダー観測施設コーナーでは、レーダー観測施設の機能や仕組みを解説しています。シアター内のステンドグラスは、レーダー施設にある観測アンテナの形状を実物大で表現したものです。
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