小惑星探査機「はやぶさ2」は、2003年に打ち上げられ、2010年に地球への帰還を果たした「はやぶさ」の後継機です。
2014年11月30日に種子島宇宙センターより、H-IIAロケットによる打ち上げが予定されています。ここでは探査機の科学ミッションや、搭載された機器の解説を行なっています。
ミッション
地球という惑星や、生命のもとなど「自分たちはどこからきたのか」という科学の探求、そして「これからどこへ行けるのか」という技術の発展を目指すのが小惑星探査機「はやぶさ2」なのです。600キロ程の小柄な機体に最新技術を集めた多数の機器を搭載し、かつ初代の「はやぶさ」の経験を元にさらに信頼性を高め、故障などに対する備えが強化されています。
初代「はやぶさ」では S 型小惑星と呼ばれるタイプの小惑星を探査し、サンプルリターンを成功させましたが、「はやぶさ2」では C 型小惑星を探査します。これは表面に有機物や水といった生命のもとになりそうな物質の存在が考えられているタイプの小惑星です。
この小惑星に対して探査機に搭載された様々なカメラによる観測や、探査ローバの投下、そして衝突装置(インパクタ)による人工クレーターの形成による地下深くのサンプル採取など非常に野心的な計画となっています。様々なハイテク機器を駆使する「はやぶさ2」の活躍に是非ご注目ください。
ワンポイント
科学観測用のカメラや小惑星に穴を開ける装備を使って、観測データやサンプルを地球へ送り届けます。それにより太陽系の惑星や、私たち生命の起源の謎に迫ることができます。
詳しく見る
探査機の諸元
ワンポイント
初代「はやぶさ」より少し大型化されたとはいえ、「はやぶさ2」も宇宙探査機の中では軽量な部類に入ります。
はやぶさ2 | |
---|---|
運用 | JAXA / ISAS |
打上機 | H-IIA |
打上日 | 2014年11月30日 |
着陸日 | 2018年2月22日 |
着陸地点 | C 型小惑星「1999JU3(リュウグウ)」 |
COSPAR-ID | ― |
重量 | 600kg |
本体全長 | 1.6m |
本体全幅 | 1.0m |
本体全高 | 1.1m |
電源 | 2翼固定式太陽電池パドル |
科学観測機器 | LIDAR:レーザ高度計 AMICA:多バンド可視カメラ NIRS3:近赤外分光計 TIR:中間赤外カメラ MINERVA-II:探査ローバ(計3機) MASCOT:探査ローバ |
2013年に、「はやぶさ2」の無事の旅路と、小惑星サンプルと科学データの大漁を願い、お友達と一緒に大漁旗を作ってJAXA宇宙科学研究所に寄贈しました☆