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原子力発電は結局のところいいもの?悪いもの?
東日本大震災以降、原子力発電に対してネガティブなイメージを持っている方がかなり増えています。そこで、本当は良いものなのか、悪いものなのかを徹底解説していきます。名前は知っていると思いますが、発電方法など詳しい内容を知っている人が少ないはずです。原子力発電は原子炉の中で、ウランやプルトニウムが核分裂することにより生じる熱を利用して蒸気を作り、その蒸気でタービンを回しで電気を作るのが仕組みになります。原子力は高度な物理学を用いて行っているため、優秀な人材が必要になります。
原子爆弾との違いは、核分裂がしやすいウラン235の割合です。原子爆弾は大量のエネルギーを発生する必要があるので、核分裂がしやすいウラン235の割合を100%近くまで濃縮させ、一気に核分裂させて爆発させる。一方、原子力発電ではウラン235の割合を3%から5%ほどに濃縮させて、長時間にわたってエネルギーを取り出しており、原子爆弾のような爆発は起きないのです。原子爆弾と同じ危険性があるという方がいますが、それは明らかに間違っています。
東日本大震災での原発事故による影響が非常に大きかったことが、ネガティブなイメージを与えてしまいました。地震だけなら大丈夫でしたが、津波により非常時用の電源も失ってしまい冷却することが不可能になり爆発を起こす結果となりました。放射線被害は広い範囲にわたりますし、放射能の健康被害も少なくないため、安全対策はしっかり行う必要があります。海の近くに発電所があるわけなので、津波のリスクも考えて安全対策を行うべきです。
日本の電力は石炭と天然ガスに頼っているのが現状です。2010年までは原子力の割合が3割ほどありましたが、現在はほとんど動いていません。ここで考えないといけないのは、一部のエネルギーに頼ってしまう弊害です。石炭や天然ガスは無限にあるわけではなく、いつかは枯渇してしまう可能性が高いです。無くなった場合のことを考えて、他の代替エネルギーを確保することは重要です。また、火力発電等による環境への影響も問題です。地球温暖化がどんどん進行しており、現在の火力発電の割合を続けていくことは決して良い選択ではないです。原子力発電はデメリットもありますが、環境の視点で見ると二酸化炭素を排出しないことは優れていると評価できます。地球温暖化は異常気象をもたらしている原因になっているので、火力の割合を減らすために原子力発電を多少増やすことをしても良いのではないかと思われます。